甲状腺クリーゼから生還した体験談

甲状腺クリーゼ
目次

■ 甲状腺クリーゼとは?バセドウ病との関係

甲状腺クリーゼとは、バセドウ病などの甲状腺疾患が急激に悪化し、甲状腺ホルモンが大量に放出されることで全身の臓器が機能不全に陥る、緊急性の高い状態です。

致死率は治療を受けても10〜20%以上と言われており、適切な処置が遅れると命に関わります。

主な症状はこちらです。

・40度を超える高熱
・激しい動悸・頻脈(脈拍150回/分以上になることも)
・意識障害・錯乱
・激しい嘔吐・下痢
・全身の極度の衰弱

バセドウ病と診断されている方でも「まさか自分が」と思う方が多いですが、強いストレスや感染症・手術などが引き金となって突然発症することがあります。

2017年、私は甲状腺クリーゼで入院した

私がバセドウ病と診断されたのは2017年のことです。

もともと症状はありました。

・脈拍が常に100回/分以上
・血圧150/100
・スーパーの売り場を歩き切れないほどの体力低下
・洗濯1回、料理1品作るたびに休憩が必要な状態

そこに、人生最大級のストレスが重なりました。

その結果、甲状腺クリーゼを発症し、緊急入院。文字通り、死の淵を彷徨いました。

入院中、私は鍼灸師でありながら、自分の体をコントロールできない恐怖と向き合いました。点滴と薬で体を維持しながら、ベッドの上でただ天井を見つめる日々。

「このまま死ぬのかもしれない」

そう思った瞬間が、何度もありました。

■ 西洋医学に命を救われた

正直に言います。

私は西洋医学に命を救われました。

鍼灸師として東洋医学を専門としている私ですが、甲状腺クリーゼの急性期に必要なのは、点滴・薬・集中的な医療管理です。これは西洋医学にしかできないことです。

東洋医学も西洋医学も、どちらも大切です。どちらかが優れているのではなく、それぞれに役割があります。

命の危機を救ってくれた西洋医学に、私は今でも心から感謝しています。

■ でも「回復」のカギは、心と向き合うことだった

退院後、数値は落ち着きました。でも私の中には、ずっとある問いが残っていました。

「なぜ、私は甲状腺クリーゼになったのか?」

バセドウ病は自己免疫疾患です。免疫が自分自身の甲状腺を攻撃してしまう病気です。西洋医学の答えは「抗体の異常」でした。

でもそれは「なぜ抗体が異常を起こしたか」の答えにはなっていませんでした。

私は東洋医学の「心身合一(しんしんごういつ)」——心と体はひとつ——という考え方で深く掘り下げていきました。

そして気づいたのです。

心と向きあう

甲状腺クリーゼを起こすほど体が限界を迎えたのは、心がずっとSOSを出し続けていたからだと。

バセドウ病で新陳代謝が過剰になっていたのは「早く、速く、前に進まなきゃ」という焦りを、体が代わりに表現していたから。

免疫が自分を攻撃していたのは「自分で自分を責め続けてきた心」が体に現れていたから。

病気は敵ではありませんでした。ずっと無視され続けた心が、体という形で限界を知らせてくれていただけだったのです。

■ 心と向き合って、体が変わった

この気づきをもとに、私は心と向き合い始めました。

「焦らなくていい」
「自分を責めなくていい」
「今のままでいい」

そう自分に言い聞かせ続けることで、体は少しずつ変わっていきました。

鍼灸治療も並行して行いました。でも鍼灸はあくまで「自然治癒力を引き出すきっかけ」です。

医学の父ヒポクラテスはこう言っています。

「人間は体内に100人の名医を持つ。その100人の名医とは、自然治癒力である。」

私の仕事は、患者さんの不調を直接治すことではありません。患者さんの体内に眠る100人の名医に、声をかけること。それが鍼灸師ののの治療です。

今の私は、日本百名山を登り、家庭菜園で野菜を自給自足するほど元気に過ごしています。薬も病院も必要ありません。

■ 甲状腺クリーゼ・バセドウ病でよくある質問

Q. 甲状腺クリーゼになったら必ず入院が必要ですか?
A. はい。甲状腺クリーゼは致死率の高い緊急状態です。症状が疑われる場合はすぐに救急受診してください。自己判断での対処は危険です。

Q. バセドウ病は再発しますか?
A. 薬で数値を抑えても、根本的な原因(心のストレスや生活習慣)に向き合わないと再発するケースが多いです。私自身の体験からも、心と向き合うことが再発予防に重要だと感じています。

Q. 鍼灸はバセドウ病・甲状腺クリーゼに効果がありますか?
A. 急性期の甲状腺クリーゼには西洋医学の治療が必須です。鍼灸は回復期に自律神経を整え、自然治癒力を高めるサポートとして有効です。

■ 同じ経験をしている方へ

甲状腺クリーゼやバセドウ病で苦しんでいる方へ、伝えたいことがあります。

病気はあなたの敵ではありません。あなたの体が、あなたの心を守ろうとして出しているメッセージです。

「薬を飲み続けるしかない」「一生この病気と付き合うしかない」と言われても、諦めないでください。

心と向き合うことで、体は必ず応えてくれます。

埼玉県川越市・鶴ヶ島駅徒歩5分の「のの鍼灸室」では、甲状腺クリーゼを経験した鍼灸師が、心と体の両方からアプローチする治療を行っています。完全予約制・完全プライベート空間で、じっくりお話を聞かせていただきます。

まずはお気軽にご相談ください。

【筆者プロフィール】
のの鍼灸室 院長・鍼灸師 のの

2017年にバセドウ病から甲状腺クリーゼを発症し入院、死の淵を経験。国家資格を持つ鍼灸師として、東洋医学の「心身合一」の思想をもとに自己免疫疾患を自ら克服。現在は薬・病院不要で日本百名山も半分以上登頂済み。「病気は心からのメッセージ」をポリシーに、埼玉県川越市で鍼灸治療を行っている。

この記事を書いた人

のの|鍼灸師・作家

甲状腺機能亢進症(バセドウ氏病)から、進展して更に甲状腺クリーゼを発症。

死の淵を彷徨いました。
バセドウ病・橋本病・リウマチ・潰瘍性大腸炎など
自己免疫疾患で悩む方に寄り添います。

kindle本2冊執筆済
現在商業出版で2冊執筆中です。

目次